090314 漢方脳神経研究会 頭痛とめまい
気血水
⇒この順に上位下位
「頭痛」とまっている状態
気鬱 気逆(めまい)
→長く続くと気虚 (はんげびゃくじゅつてんまとう 37)
→さらに続くと気血両虚
オ血
微小循環の血行が悪い状態
「脳血管障害の後遺症」などはこれで
水滞 〜血虚が続くと浮腫が出る
神経根 レベルだと頭痛、めまい
メニエルなど
〜めまいで一番気にすべき! 五苓散 が代表
当帰芍薬散は
タクシャ 回るめまいにはこれがはいっていないときかない!
例: 39 リョウケイジュツカントウ
タクシャがはいっていない
ブクリョウ、ソウジュツ すいたい
カンゾウ 気逆に
ケイヒ 陽気をめぐらせ鼓舞する
タクシャトウという 典型的なものあり
保険薬ではないけれど…
腎虚でも当然めまいあり
激しくはない。めまい感「なんとなくふらっとする」
腎 人間の要となる 「肝腎要」
バッテリーのようなもの
腎陽虚 バッテリーの電圧下がる →コンピューター制御なくなり失調
陽虚 …陽気が虚している
陰虚 …陰液が虚している
〜八味地黄丸 陰かつ虚
六味丸は、陰が虚している陽はあくまでも保たれている
〜八味地黄丸の引き算でできた。もともと子供用の薬
八味地黄丸は、陽まで虚している
寒いときは八味地黄丸、あついときは邪魔なケイヒブシをのけてしまう必要あるひともいる
耳鳴り
歯
〜江戸時代には、「はめまら」と八味地黄丸の適応だった
老眼がはいってきたときに問診項目にあっていい
腎虚 老化でなくても起こる
子どもでも、この10年目立つ
臍下不仁が目立つことある
でも、陽まで虚しているひとまでいたりする…
じっとしているから、元気がなくなる
…補中益気湯、よりも八味地黄丸が適応のひともいる
腎のバックアップなくなると、肝が浮いてくる
→抑肝散で押さえ込む
が、本治として腎を補うのも手段
オ血
●桂枝茯苓丸
ブクリョウ 利水 「安神(心)」〜精神安定剤
どぎまぎする、動悸がする、ときにいい
ケイヒ
シャクヤク 〜オ血の薬としては強くはない
トウニン、ボタンピ オ血に強い生薬(虚証には使いにくい)
生薬をみると、その処方の応用が見える
ポイントはみておくべき
首こりがあって後頭部にのぼってくるときにいい
月経困難症にもいい
生理前後の頭痛
シャクヤクは、時間差が必要なこともある
〜腸内細菌によって食べてもらう部分をたべられないと…
聞かない症例は、たいていこの細菌の問題
→小建中湯などあめはいっているのいれると、だんだん効いてくる
〜次のラウンドからきくこともあり
●24 かみしょうようさん
緊張性の軽い頭痛
シャクヤクを多く含む
「加味」
◆他例 カミキヒトウ
気虚につかう
「サイコ サンシシ」 肝陽気が高ぶった状態に使う、陰液が虚している
【イライラ、緊張】
ニンジンが気を補う
シクンシトウがベース
→かみしょうさんは
当帰芍薬散への橋渡し
ポイントは、【肝】
〜「緊張」性頭痛
●当帰芍薬散
おけつ、というより血虚
●柴胡桂枝湯
オウゴンがでてくる(黄色)
サンシシも黄色
〜キョウキョウクマン があるときに…
肝の陽気が高ぶっているとき
ストレス
通常は虚す前に高ぶる 〜イライラする 怒りっぽくなる 目に表れる
→目の奥がいたむ頭痛 → 柴胡剤がいい
緊張性頭痛
首こり、だけでなく、背筋に沿って縦にはる
そうなると柴胡剤を使いたくなる
(適応に頭痛はないけれど)
ケイヒがはいっている薬は頭痛に使いやすい
めまいの根本治療として使うといい
繰り返させないのが重要
…なかなかよくならないときは、オケツを払う薬も必要
難治例では考える
●12 柴胡加竜骨牡蛎湯
頭痛にはよく使う
心身症によく使う
「心悸亢進」 〜身体症状に表れた不安
サイコが緊張和らげる
ニンジン 気虚を補う、シャザイとして虚させすぎない
⇒タイソウ 精神安定作用あり
72 カンバクタイソウ 子どもの夜鳴きによく使う、抑肝散と似た感じ
タイソウ、カンゾウ、ショウバク
ツムラだけ、大黄がはいっていない。ほかは全部入っている
〜実証が強くなくても使える
●11 柴胡桂枝乾姜湯
もっと虚した場合に。
カンキョウ 陽気を補う。ブシほどは強力でないが、熱薬
竜骨なくなりボレイだけ …気逆は強くない
緊張して 口乾 くちがちょっと乾く 唾液が出ない
(「口渇」はがぶがぶ飲みたい はこれではない)
神経過敏な人 昔はすくなかったが、こんな人多い
最初は12番、だんだん11、気虚が進んでそのうち心療内科に行く
⇒この状態で抗欝薬つかうと、鞭打ってから元気に。陽気がめぐりすぎる。
⇒SSRIを乱用すると、「飛び込む」
まず気を補わないと!
補剤でもシャザイでもあるのは、和剤
アメムチまざってるから切れ味悪い 長く使わないといけない
自律神経系は、2〜4週はかかる
⇒間違いないと思ったら、4週間分ださないといけない
「VAS」が評価に重要
頭重感を記録しておく
それを見せてもよくなったといわないひといる「よくなりたくない人」
…逃げ込みたい人 「そうですねえ、考えて見ます」
とちょっとかえたり、かえなかったり、も手
下手すると別の症状出てくるひとも
そういったときは、カミショウヨウサンが聞く
ころんころん変わるのは特徴
症状が「しょうよう」ころころ変わっちゃう
ころころ変わらない人は、
●67 ニョシンサン あんまり使わないけれど…
カミショウヨウサンがこびりついて、執拗。訴えを繰り返す。いつまでたってもよくならない。コピー&ペーストに近い
…そのうちよくなるかもしれない。しつこいからよくなるわけがない
取り合ってもらえないようなひと
気剤
オウゴン、オウレン 「心」 不安、あせり 〜虚証にはあまり使わない
〜間質性肺炎、アレルギー性肝障害を起こすので要注意
センキュウ 気のめぐり
ニンジン ある程度補う
ケイヒ 頭痛肩こりめまいに効く
チョウジ インドネシアのタバコのにおい 気を晴れやかにする、が、嫌いな人もいる 利水剤(水はけをよくしないと、最後に気が晴れない)
◆水はもっとも動く。
→気に手を出しにくかったら、利水してから血をめぐらせ気を補うのも手
「のぼせて赤ら顔」
●2 葛根湯カセンキュウシンイ
頭の気が晴れない、重いときには使う
◆めまい感
回転性でなければ頭痛と一緒くたでいい
◆頭痛、肩こり、めまい はだいたい一緒にでるが、どこを狙うかが大切
●リョウケイジュツカントウ
漢方、日本人は量少なくても効くみたい
しゃざいは多くないと効かないけれど、補剤は少なくても効く
量 日本人は150cm、30kg未満で計算している
でかいひとには効かないことある
高齢者で代謝が悪くなってくると、たとえば附子を使いすぎるとオーバーヒートありうる
ラクナ
桂枝茯苓丸でどうにも悪いとき、
●105通導散
微小循環の改善には非常にいい
血流が落ちてればいい、MRAで狭窄があってもいい
本人は便秘といわなくても、S状部に残便あったら、使ったほうがいい
ダイオウ、ボウショウ 下剤 量はたいしたことないけれど
→ 1回はこれで、残りは桂枝茯苓丸、も手
ボタンピ オケツにつかうがこれより強い
「コウカ」が入っている
駆オ血剤の強さ
・ボタンピ 活血
・紅花 破血 〜打ち身がなかなか治らないときにいい
…サフランは非常に高いので、コウカを使うもいい
が、コウカはなかなかいやなにおい
脳血管障害あり認知症にいきそうで、体力ありそうなら、これを
便秘があるため、オケツだけでなく便でも左下腹部に圧痛でる
ダイオウ は、気逆あるときに必ず出てくる。オケツも。
●とうかくじょうきとう 61
はもっとシンプル
赤ら顔があるとき
トウニン
ボタンピ
ほかは大黄甘草湯 (ダイオウ、カンゾウ、ボウショウ)
ボウショウはいっている例 ●防風通聖散
オウゴンがはいっているので肝炎も間質性肺炎も起こす
緩やかに便をだしてやせさせる
→食べ物のアレルギーあるひとは、オウゴンは避けるべき
◆冷えの有無
程度を考えないといけない
●31 ゴシュユトウ
にんじんとうバリエーション
・冷えはどこか? ⇒「腹」
脾虚
にんじんとうのような体で頭痛あるならいい
とてもまずい… はじめにいっておかないとまず飲んでくれない
発作性頭痛でつかう
吐き気あると使えない
偏頭痛は予兆の段階で飲ませないと、飲めない
腹が冷えるとでる頭痛に
冷たいものはたべさせない ひえさせない
●トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ 38
体表が冷えている
冷房病にはこっちがいい
●ゴシャクサン 63
いろいろなものが固まって動かない状態
16種類の生薬 しかもどれもせこい量
切れ味が悪いのでとても有名
が、慢性期で、万策尽きたときに使う
「少しずつしかよくならない」と患者とともに納得していないと無理
予防薬
ちんぴ、はんげ ⇒ 六君子湯が有名だが、水滞があると効く
⇒ゲップや胸焼けでる
キジツ、コウボク …気鬱に使う
つまり、気・血・水のどれも滞っている。ちょっとずつよくする
更年期の女性で、リウマチでもないのになんだか関節がこわばる
夜になると痛くなる (オケツの特徴)
…睡眠障害まで出てくる
ときに効く
飯は、2杯が1杯に減った程度
症状たいしたことなくて、しかもよく動く
…漢方的にあまり喜びがない症例
困ったときの知識としては便利だが、切れ味よく
●半夏白朮天麻湯
切れ味よくない…
「なぜ効かない?」
生薬が多い(12種)
なんとなく迷っているときはいいけれど…
かすることはおおいが、満点は取れない
テンマ めまいふらつきに 肝の上行
カンキョウ
ニンジン
ショウキョウ …ニンジントウだ
タイソウはいっていれば シクンシトウ
つまり、脾虚につかう
で、水さばくがタクシャは1.5gと本気の量ではない
バクガ あめ
オウバク(黄肌) 〜下痢止め フェノバリンの元となったもの
胃腸が弱くて下痢するときにいい
気虚でのめまい(陽虚、腎虚)は、華々しくはないけれど、脾虚は避けて通れない
後期高齢者では、腎虚あっても、脾虚あるから八味地黄丸とか使えない。補腎しにくい
ジジュン トウキシャクヤクセンキョウあっても使えない
バクモンドウトウも 脾にダメージある
「イモだから、胃もたれ」
舌 胖大 あれば、気をつける
西洋医学が省みなかった機能性障害
胃拡張・貯蔵・排出能低下があると、胃もたれ。
それをまず最初に補って、補腎を1or2回入れる
昔よりは、中年は虚しているが、
後期高齢者はそれほど虚していない
舌を見ればいい
「朝ごはん、1膳食べた」というひとは大丈夫
白っぽく、白苔のっていたら、まず補脾を。基本はニンジントウ
例: パーキンソン病 でやっぱりだめだった
気が虚すると、だんだん血虚に ⇒両虚
⇒じゅうぜんタイホトウ
自立神経障害が圧縮している
一番出ているのは、脾気虚。オケツは2番目
⇒ 脾臓を補うのがまずあるべき
問題なくなれば、腎を補う
5臓論で大事なことは…
高齢者
肝 イライラ、落ち着かない、焦燥感(怒りではない)
睡眠障害
緊張強ければ眠れなくなる
肝・心両方を補わないと…
昼間からテンションあがっていたら、マイスリーとか入れたって、6時間持たない
昼間あがっているテンションを下げるべき
⇒肝臓を補う
⇒抑肝散 などなど
シギャクサンはもっと切れ味いい
ところで、抑肝散 はシャクヤクがはいっていない
江戸時代は、シャクヤクとオウレンを加えていた。非常によく使う
刀よりもソロバンの時代によく使った
⇒抑肝散をほんとうに効かせたいときは、
芍薬甘草湯と抑肝散を2Pずつ。
ただ、芍薬甘草湯は、甘草が多すぎる(1に治療3g)
1日3g超えると危ない!
…抑肝散
絶妙なところは、
チョウトウコウ
(47 チョウトウサン 虚証側の夜明け型のめまい。朝方だからクケツ。
大切なのは、バクモンドウ、ニンジン ⇒ジジュン
他例 ウンケイトウ 106 これもバクモンドウ ニンジン
水が足りない頭痛めまいに使う!
冬、寒くて暖房で乾燥するときに!
うるおいなくなるといらいらしやすい
皮膚をかきむしりたくなる キーワード「唇が乾く」目・鼻でもOK)
●トウキシャクヤクサン
血虚と水滞につかう めまい
しもやけも、これ!
サイコとシャクヤクの組み合わせ
●ケイシカリュウコツボレイトウ
頭痛肩こりめまいに、いい
水が余っている
ジオウ
イモ 〜たいてい消化悪い(トウキも)
食べてみると、すさまじく消化悪い
●質問
気虚が進むと、鬱は自殺する
中医学の先生は、
サイコはステロイド骨格あるから長期には使わないという
⇒同じ処方を続けることはない
状態がよくなったら年のレベルで使うことはない
サイコは肝
だんだんやっているうちに衰え、だんだん心にいっちゃう
おうれん、おうごん、(実)
サンシシ、オウバク (虚)にいっちゃう例が多い
まあ、怒り(肝 瞬間)より、不安(心 隠虚)が、長い目では移っていく