●やさしい漢方医学
解剖学: 生理学的な諸現象の発言の場として認識
生理学: 気・血・津液、臓腑、経絡の働きを研究する学問
気血水: 生命活動を維持する基本精緻物質
臓腑: 基本精微物質の存在下にそれぞれの生理機能を発揮
経絡: 各臓腑・組織・器官を結びつけ、統一体として機能させている
気: 人参や黄耆に
血: 産婦にでる、爪のもろさ、しみ、髪の毛の弱さ、など
津液:滋養
・気の作用
温、推動、防御、固摂
気化: 血や津液を飲食物より化生
津液を汗や尿に変化
…サウナや風邪で気を失うと、補中益気湯とかで補う
・血の作用
全身に栄養を送る
精神活動の基本(なくなると物忘れ)
・津液
皮膚や肌を潤す (じゅくじゅくなら石膏、かさかさならばくもんどうとう・人参)
臓器を潤す
…気で運ばれる →表の水を裁き新陳代謝あげ、やせれる防巳黄耆湯
黄耆・ビャクジュツで気を補い水を動かす
防巳黄耆湯は温めるのに、なぜさますか
滞留した水→湿熱、をはらう
眼・鼻水・唾液などで潤す
関節内の津液は
津: すんでさらさらしたもの 各臓腑を潤す
液: 関節・筋膜・頭蓋内のねばねばした液。脳髄を潤す
…邪気に変わりうる。それは除く
気・津液は三焦(開放循環系)を流れる。ポンプは肺
臓 化生と貯蔵
腑 転化
心 オウレン、オウバク (含 ベルベリン 大腸の動きを止めて、下痢止め)
〜シャシントウ類 →冷やす
心臓の高ぶりを冷やすことで、下痢など治す
肺 マオウ (含む エフェドリン)
脾
肝
腎
心臓→舌、肺→鼻、脾→口、肝→眼、腎→耳
心臓 思惟(考え抜く)
それぞれの生薬の使い分け
・あたためる、
附子 … 腎に入る(下焦) 〜走りて守らず(体中に届く)
カンキョウ … 脾に入る(中焦) 〜主に脾のみ温める
→ 同時に使うと温まる 気分を温める
肉桂 … 気分を温める
ウンケイトウ
トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ
女性の薬。血寒→血分を温める
附子・カンキョウ だけでは 血が乾いてしまうので使い分ける
●ほてり
〜 内傷発熱
(… 対するは、外感病…感染症 〜熱がでる)
実際には体温は変わっていない
「自覚的なほてり」
・大切なこと
「冷まそうとばかり考えない」証をみる、証の進展をみる
1)虚証 …足りているべきものが足りない
a)血虚・陰虚
b)気虚・陽虚
2)実証 …なくていいものがある
a)気滞
b)血滞
c)痰湿(水滞)
a)血虚・陰虚のほてり : 血虚失養
気が相対的に多くて、ほてる
ほてりのときは、血とともに「気」を充分補うとうまくいく
肌がかさつくとかそんなんでなく、もっと足りない
→血のもとになる気も補わないといけない (気血同源)
気は作用
血は体
→どちらも充分補うのは、加味帰脾湯
(温清飲 は、シクンシトウ+冷ます、ので悪くはないがちょっと足りない)
●加味帰脾湯 : だるさ、発汗、動悸、不眠、イライラ感 (本治薬)
・人参 : 臓腑の気を補う 津液も補う
・黄耆 : 肌表の気を補う 血を補う
…対薬 ↑同じ ↑違う
・白朮 : 中焦の気を補う
・茯苓 : (同上)
→ 脾胃の気を補う
・当帰 : 補血活血
当帰と黄耆は対薬 …そのふたつだけで当帰補血湯 → 気を補って血を補う
・竜眼肉 : 黄耆で血を補う
養血安神 (トランキライザー的)
当帰と竜眼肉は 補血の対薬
・酸棗仁 : 養心安神 大脳の高次機能を下げる
・遠志 : (同上) 大脳の高次機能を上げる(認知症とかに)
・柴胡 : 清熱 肝熱をシャす
・山梔子 : 清熱 心熱をシャす
・木香 : 理気 (補うだけでは滞るから)
・甘草
「こんな遠回りでは熱が冷めないんじゃないか」
→ 清熱作用を強めたかったら、白虎加人参湯 (標治)
『整体観念』 体全体を!
●白虎加人参湯
・石膏 : 辛(辛散 邪気を上のほうに飛ばす) 清熱養陰
・知母 : 苦(苦降 ) 清熱生津
どちらも清熱作用、対薬で、バランスが取れる(足りないものを補い合う)
ただ、清熱作用ある薬は胃を障害しやすい
・粳米 : 養胃
・甘草 : (同上)
・人参 : 気を補うことで陰を補う (気・津を補う)
(ちなみに 黄耆は 気・血を補う)
→実熱にも虚熱にも使える
外感にも内傷にも使える
(ただし、無形の熱(全身にある)
〜頑固な便秘・痰・黄疸などの有形の熱になっていない)
●気虚の発熱
(補中益気湯つくった、李東垣 リトウエンはあると言っている)
気虚 → 陰火亢盛
熱をあるべきところに止めておけない → 分布させることができなくなる
例:「上熱下寒」
比べると…
気虚: 昼夜問わず、上熱下寒、四逆
血虚: 夜、五心煩熱、
→ ●補中益気湯
「気虚」 疲れやすい、食欲がない、軟便、食べても太れない、自汗(自然と汗)、風邪を引きやすい
…なのに、ほてっているとき
・人参 : 補中益気
・白朮 : (同上)
・黄耆 : 補血
・当帰 : (同上)
・升麻 : 上底作用(胃下垂などを治す) → 血が足りていない上に血を流す
・柴胡 :
…後天の気は、中焦からはいって、心肺までもちあげられ、体に運ばれる
水穀の気を一度持ち上げる
・陳皮 : 胃がもたれないように
・甘草
●一般的血虚
血が乾く、ほてりがある、皮膚がかさつく
心の症状あるなら加味帰脾湯
心の症状ないとき…
補中益気湯と加味帰脾湯を足して二で割ったとき
「人参養栄湯」
●人参養栄湯
心には遠志だけはいっている、が、心血を養う薬はない
・肉桂(桂皮): 引火帰元(あるべきところに熱を帰す)
●腎陰虚 : 腰痛、関節痛、…老化
・陰虚
舌が力なくはっていて、
無苔
裂紋 → これすらなくなると、鏡面舌
→六味丸 (清熱作用は弱い 必要なら白虎加人参湯を)
冷えがあるなら八味地黄丸を
●小柴胡湯
…潮熱 や、 ストレス から伸びやかに
肝の気を流してあげる
が、体を乾かすので長くは使えない
●カミショウヨウサン
気血両虚+気滞があるひとに使う
〜更年期のはじめ
そうでないひとは…
・湿熱のほてり
●竜胆シャ汗湯
水滞での熱
・気血両虚にオ血がともなうもの
●キュウキチョウケツイン
(産後のひだち)
・オ血
桂枝茯苓丸
抗精神病薬の口渇は、白虎加人参湯はあり