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2009年08月29日

『EBMの道具箱』を読んで

『EBMの道具箱』を読んで

EBMとは、scienceとartが出会う場所

■STEP1 臨床的な疑問を解答可能な形であげる
patient
intervention
comparison
outcome

■STEP2 最善のevidenceをみつける

■STEP3 Evidenceを吟味する
妥当性? 重要? 有用?

■STEP4 診療に関わる決断
目の前の患者の役に立つのか?
患者の価値観や目的に合うか?
費用対効果は?

■STEP5 振り返り
次回以降に生かすには?


●カテゴリー
・病因 aetiology → 症例対照研究・コホート
・診断 diagnosis → 診断法検証
・予後 prognosis → 発端コホート
・費用対効果 → 経済分析
・QOL → 質的研究

●最初に探すといい情報源
Trip database http://www.tripdatabase.com/
EBM online http://ebm.bmj.com/
clinical evidence http://www.clinicalevidence.com/
cochrane library http://www.thecochranelibrary.com/

●ガイドライン
英国国立健康図書館 http://www.library.nhs.uk/
英国国立保健臨床評価研究所 http://nice.org.uk/
スコットランド大学連合ガイドラインネット http://sign.ac.uk/
カナダ医師会インフォベース http://mdm.ca/cpgsnew/cpgs/index.asp
ニュージーランドガイドライングループ http://nzgg.org.nz/
米国ガイドライン情報センター http://www.guideline.gov/]

●critical appraised topic
Maker http://www.cebm.net/cats.asp
Crawler http://www.bii.a-star.edu.sg/research/mig/cat.asp

●Hearlth technology assessment
http://www.ncchta.org/

●害・効果の吟味
・疑問は明確?(母集団・暴露・検証したいアウトカム)
・2つの患者群は明確に定義?
・両群とも同じ方法で測定?
・追跡は十分?

●治療方法の吟味
・定義は明確?
・ランダム化されている?
・ITT?

090828 MAC

090828 MAC

日本で保険で認められているのはCAM・RFBのみ
他必要なのは、STFLX、EB

RFB、EB、CAMが国際的

3drugにしないと、48週で100%耐性になる


空洞のあるMACは、排菌のたびに違うMACがでる
(TBでもたまにあるが、MACは普通)
→4drugが一番いい
 単剤は無意味

症例:
CRP 20、39度の発熱続く方
左肺がすべて空洞。下に肺炎あり。
4剤併用で、MAC陰性化
 けれど、6か月以上の治療期間が必要だった。


●RFBとCAMの相互作用
CAMがRFBの血中濃度を上げる

→ ぶどう膜炎の副作用の発症頻度が高まる

●いつまで治療するのか?

4年以上は必要????
ガイドラインよりは長く必要そう

●早い段階で外科治療も念頭に置くべき
化学療法を開始して、散布病巣が消えてから外科療法、がありうる
気道構造の破壊があれば、外科を行うべき

●生存曲線
N=200
中間値:7300日


・女性に多い
・最近増加
・中葉舌区からはじまる
・in vivo, in vitro で耐性が違う
  →耐性の結果と、治療効果が一致しないことは多い


■中葉舌区症候群
(質問)菌が同定されていないが、CAMで様子をみている
どうすべき?

→ (私は)EMを投与。400mg投与すると、MACがあったとき、CAM耐性を誘導しない。EM耐性は、CAM耐性とはかぶらない。
CAMを600使ってしまうと、将来MACがでたとき、耐性化している


■DLST(+)のときどうする?
→抗結核薬はアレルギー起きやすいが、DLST陽性でも必ずしもアレルギーでない…。減感作すれば、ほとんどつかえる

■経過はどう見る?
→細菌は必ずしもとれない。画像が最も大切。

→大きな空洞ある時は、まず内科的には無理。6か月の化学療法で、外科的手術の必要性はわかる
空洞病変あれば、化学療法をしても、新たに散布されてしまう

●何治例は、アスペルギルス症に移行している可能性がある

■CAMで下痢になるときどうする?

→腸の蠕動運動が更新することがCAMはある。腸内細菌叢は少ない? だから下痢というより、「何回もトイレに行く」が多い
  …ブスコパンを使用

2009年08月07日

PPI使い方

PPI使い方
(「Clinician no. 576」より)
http://www.e-clinician.net/new.html

・NSAIDs、アスピリンの胃潰瘍予防に
・ワーファリンと併用すると、代謝経路が共通のため出血の危険を増す。PTをチェック
・PPIは、H2blockerと違い、PPIが食物などの刺激によって活性化しているほうが効果は高い。夕食後の服用がよい。眠前に飲まない
・分2内服のほうが効果増す
・日本人はピロリ感染率が高いため、胃粘膜委縮ある人が多い。それゆえ胃酸分泌は低下しているはず。 しかし、食事の欧米化とともにピロリ感染率は低下している
・防御系薬剤のほうが薬価が低く、酸分泌抑制で肺炎のリスクが高まったり骨折増加のリスクがあるとも報告ある。
・NSAID インドメタシンはラットに高率で小腸粘膜障害を引き起こす。また、胃・小腸の細菌叢を変化させる可能性がある(bacterial overgrowth, 偽膜性腸炎など)。IBSとの関連が示唆されている
・アスピリン腸溶錠はかえって小腸に粘膜障害を起こす、かもしれない
・逆流性食道炎に対するPPIの有効率は80%以上。しかし、GERDではその有効率は低下する。NERDではPPI抵抗性。
・口内崩壊錠よりも、小さな錠のほうが飲みやすいかも
・骨折リスクを上げる薬は、ステロイド、GnRHとその拮抗薬、アロマターゼ阻害薬、SSRI。PPIもそうかも。5年以上の内服で明らかにリスク増加

2009年08月05日

高齢者の入院、どれだけはやく退院するべきか

高齢者はどれだけはやく退院するべきか?

ADL、特に認知機能を考えると早く退院したほうがいい。が、重要ポイントは日程ではなく、医者が変わる・医療が変わってしまうというイベントの大きさの影響が強い。

在宅で見る医者と、後方支援医の信頼関係の問題、
「点滴してるひとに帰ってきてもらっちゃこまる」という一般的な在宅医の姿勢、

など、さまざまな問題がある